この記事では、佐々木典士さんの著書『ぼくたちに、もうモノは必要ない』の内容と感じたことをまとめています。
『ぼくたちに、もうモノは必要ない』を読もうと思ったきっかけはミニマリストという言葉が流行したはしりである本だったからです。
「汚部屋」 出身の著者がモノを捨てることで単に部屋がスッキリしたとか掃除しやすいという表面上のメリット以外に得たことがあったのです。
それは生き方や幸せとは何かについて考え直すことができたこと。
モノを捨てたことで日々幸せを噛みしめながら生きていくことができたそうです。
- 周りからの目線を気にして、人と比較して消耗している方
- いつもネガティブで言い訳ばかりしてしまう方
- 休日に何かしなければならないと焦ってしまう方
少しでも気になっていただけた方は、ぜひこの後の概要や感想を読んでみてください。
目次
『ぼくたちに、もうモノは必要ない』の概要
本の概要
- タイトル:ぼくたちに、もうモノは必要ない
- 著者:佐々木典士
- 発行:ワニブックス
- 初版:2015年6月30日
- ページ数:約300ページ
読んだときの参考情報
- 読書日:2020年04月04日
- 読書にかかった時間:3時間
本の内容(目次)
- 第1章:なぜ、ミニマリストが生まれたのか?
- 第2章:なぜ、モノをこんなに増やしてしまったのか?
- 第3章:捨てる方法最終リスト55!
- 第4章:モノを捨て、ぼくが変わった12のこと
- 第5章:幸せに「なる」のではなく「感じる」
『ぼくたちに、もうモノは必要ない』で最も印象に残った3つ
ミニマリストはモノの少なさを競うものではない
ミニマリストは自分が本当に必要なモノをわかっている人。
本当に大切にしたいモノに注力するために「手段として」モノを減らすということ。
人によって大切にしているモノやモノの量は違うので、ミニマリストに正解はない。
自由と開放感を感じられる
他人と比べたり、世間体を気にしなくなると生き方に自由度を持つことができる。
他人にどう思われるかという世間体を意識したモノを所有してはいないだろうか?
自分に必要でないモノを減らすことで、ミニマムライフコストを下げて生活することができる。
ミニマムライフコストとは自分は一体いくら稼げば生活できるのかということである。
コストが下げて生活に必要な最低限の収入さえ稼ぐことができれば、必要以上に労働に時間を費やす必要がなくなり、自由な時間を増やすことができる。
幸せとは「モノの豊かさ」ではなく「時間の豊かさ」である。
つまり贅沢による幸せは限界があるということを筆者は伝えている。
モノを少なくすることで感謝を感じやすくなる
大切なモノに囲まれているからこそ、モノを大切にすることができる。
モノを大切にする気持ちから自然とモノに感謝する気持ちが生まれ、日常に感謝することができる。
刺激のある体験をしなくとも、感謝することで日常を十分楽しむことができるようになる。
『ぼくたちに、もうモノは必要ない』を読んで感じたこと
全体を通して感じたこと
私がこの本を読んだ今(2020年)ではミニマリストという言葉も浸透してきたので、第1章、第2章はそこまで詳しく読まなくても大体理解できるのかなと思いました。
哲学的な話が多いので、より詳しく本書を理解したい方は読まれることをおススメします。
この本の中の好きな言葉に「捨てることは失うことではなく、得ることである。」というのがあります。
捨てると聞くともったいない、損しているという気持ちになりますが、捨てることで得られるモノは本当に大きい。
この意識を持つだけでも必要のないモノを捨てる後押しになる気がします。
初めはモノを少なくして楽しようという表面上のメリットだけを考えてミニマリストに興味を持ちました。
しかしこの本に出会い、ミニマリストの考えや生き方は人間のあるべき生き方なんじゃないかと思うことができました。
幸せを「感じる」ということ
「感謝することは幸せに繋がり、幸せは感じるモノである。」
当たり前のことかもしれませんが、私はそんな考えができてませんでした。
以前、スーパーのレジでお会計を譲ってもらえたことがあります。
感謝の気持ちが生まれたのと同時に、ほっこりした気持ちになったことを思い出しました。
そんな日常の小さな行動によって人は幸せを感じることができます。
次は私の行動で人に幸せを与えられるようになりたいと思います。
モノやコトに奪われる時間
この本にあった東京駅開業100周年の限定Suicaの話。
限定Suicaを入手するために一体どだけの労力を奪われたのか?
アホらしい話と思って笑ってしまうけど、実際自分も同じようなコトをしていたんですよね。
20代の頃は食べログの点数が高いお店やテレビで紹介されていたお店に行きたいと思っていました。
行けたという達成感だけで満足し、その日は幸せな気持ちになれます。
でも時間が経つとそのとき食べたモノや感じたことってあんまり思い出せないんですよね。
若い頃はそういったトレンドを追いかけるのも楽しいかもしれませんが、一生トレンドに振り回されるのってしんどいですよね。
30代になった今、モノやコトのために心と時間を消耗する生活をやめ、普段の日常を楽しもうと感じました。
減らすのはモノだけじゃない
モノを減らすということはそれと同時に人、時間、考え方、仕事、収入もミニマムにできるということです。
不必要なモノやコトが増えすぎると
また、人にどう思われるか気にしてしまうと
使うお金が増えてしまい、必要以上の収入を得る必要が出てきてしまいます。
そうすると仕事に割かなければいけない時間も増え、本当に大切にしたいモノやコト、人が疎かになってしまうんですよね。
会社では妻が夫の愚痴を言っているとか、家に帰っても居場所がないとかいう話を聞くことがあります。
それは仕事に多くの時間を割いて、家族との時間を疎かにしているからだと思うのです。
日本人は働きすぎで家族との時間を疎かにしている人が多いと感じます。
それで本当に幸せなのでしょうか?
人間の幸福感は年収800万程度で頭打ちという話も聞いたことがあります。
ミニマムライフコストを下げることで人生の難易度を下げて、生きやすい人生を目指すのも悪くないと感じました。
『ぼくたちに、もうモノは必要ない』で3つの行動宣言
モノを捨てる
まずは明らかにゴミであるモノから捨てていきます。
小さな目標を達成すればそのうち大きな目標もクリアできると思っています。
できるところからコツコツ継続していきたいと思います。
ミニマムライフコストを把握する
自分たちが生きていくために最低限必要なコストを把握します。
少しの贅沢は幸福感に必要だと思いますが、過度の贅沢をして人生の難易度を上げていないか?
を確認するためにも自分たちの支出を把握しようと思います。
小さなことでも感謝する習慣をつける
日常の小さなことに対して感謝する気持ちを持ちます。
便利な暮らしを支えてくれているモノに対する感謝
自分のために何かしてくれている周りの人々に対する感謝
感謝することは身の回りにたくさんあることをこの本は教えてくれました。
まずは感謝の気持ちを持つことから始めて、少しずつ伝えていければと思います。
まとめ:『ぼくたちに、もうモノは必要ない』は人生を幸せに感じたい方は読むべきです。
ミニマリストというモノを減らすという手段によって、日常を幸せに感じる考え方を学ぶことができます。
あくまでミニマリストは手段であって、モノを減らすことが目的にならないことが大切です。
少しでも人に伝えることができたなら嬉しいです。
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